書名 | 食わず女房から源氏物語へ語りをたどる | ![]() |
著者 |
藤井 貞和 |
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本体価格 | 3600円 | |
ISBN978-4-8382- | 3429-5 | |
発行年月 | 2025年4月24日 | |
判形・製本 | A5判・並製・256ページ | |
在庫情報 | 有 | |
昔話から鬼は生まれる、神が隠れる。神話紀、昔話紀、フルコト紀、物語紀そしてファンタジー紀。 |
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【目次】 一章 昔話始まる(上)──五紀の表 一 クロード・レヴィ=ストロース(一九〇八~二〇〇九) 二 『神話論理』を紐解く 三 旧アジア大陸から新大陸へ 四 文学編年史の反省点 五 〈五紀の表〉にしてみる 六 昔話の始まりは──田、稲、米 七 食わず女房 二章 昔話始まる(下)──文字を消す 一 『吹谷松兵衛昔話集』版「食わず女房」 二 前代への退行 三 皮の上衣 四 囲炉裏端で〝視る〟昔話 五 昔話紀の悲しみの感情 六 文字を消そう 動画およびナレーションのために 七 神から鬼へ 八 人肉の臭いがするぞ 三章 過去の語り、今は昔、現在での語り 一 昔話の時間 二 今に近い昔 三 「き」と「けり」 四 物語文学の〈非過去〉 五 仮面が過去からやってくる──「おも、おもふ」考 六 笑話のなかの被差別 七 「最初に語る」とは 付 世間話 四章 フルコトは語る──『古事記』成立 一 フルコト紀の叙述 二 フルコトの叙述の時制 三 フルコトとして読む『古事記』神話 四 伝承、神話の三層構造 五 料理姫の神話を伝えるスサノヲ 六 『古事記』序 ──帝紀 七 天武十年二月と三月 付 神話をまとめる 五章 『遠野物語』と〝今は昔〟 一 民俗学的起点 二 「今は昔」と昔話 三 『遠野物語』の「今」とは 四 「今」を過去へ送り込む 六章 源氏物語の空間──六条院 一 「藤裏葉」巻の帝、院を迎えての賀宴 二 南の御殿から西の御殿(秋の御殿)へ 三 二条院の「桜」 四 新構想への変更か 七章 紫上の死去──お盆の送り火に送られて 一 光源氏の出家 二 紫上死去は七月 三 二元的四季観 四 「御法」巻の経過 五 致仕大臣の弔問 六 「幻」巻の叙述 七 不出家の主題 八 送り火とともに 八章 歌謡とは何か 一 民謡とは 二 歌謡研究のいろいろ 三 フルコトのなかの歌謡──起源的性格の一 四 「うた」の語源 五 物語文学と「うたううた」 六 類歌──起源的性格の二 七 現在の起源──起源的性格の三 八 ケニング、ヘイテイ 九章 歌語りを位置づける──『伊勢物語』の愉しみ 一 平安最初の百年 二 歌語り時代 三 語部的女性──折口の提案 四 〈咎め〉と答え 五 聴くルール 六 気絶した男へぶっかける冷や水 七 座談の終わり 十章 演劇言語論──亡霊の語り 一 〈俳優〉たちの態 二 演じられる場所と所作 三 黒い翁、赤い仮面 四 人身犠牲の終わりと仏教 五 文楽・歌舞伎と能と──芸能の二大区分 六 演劇、芸能の言語の発生 七 亡霊たちはどこへ 十一章 語り物の演唱 十二章 『琉球文学大系』の開始 十三章 物語研究の横断 一 自由間接話法 二 作品論か テクスト論か 三 インタテクスチュアリティ 四 ポストモダンの功罪 五 沖縄一九八九 六 時枝の日本言語学 七 性差、フェミニズム、婚姻規制 十四章 詩学を語る──言語態 十五章 深層に降り立つ──機能語 一 意味語を下支えする機能語 二 漢字かな交じり文 三 意味語、機能語と書くこととの対応 四 表意文字と表音文字 五 句読点punctuation marksの機能性 六 音便euphonyの表記 七 物語、和歌の解明として 八 深層の受け取りよう 九 〝物思いのない山〟 十 物語の最終ステージは 付 本文と活字本 十六章 小説の悲しみ──大江健三郎 終章 「二〇一一~二〇一四」と明日とのあいだ 一 廃屋の画像 二 ライブの旅 三 『津浪と村』(一九四三) 四 福島県内と県外 五 忘れないために 六 震災に向き合う 七 口承文学の取り組み 八 マイノリティの文学 九 引き返しの不可能さ あとがき |
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