三弥井研究叢書

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続日本霊異記の研究 平安歌人研究 国語表現法研究 井原西鶴研究
沖縄地方の民間文芸 歌垣の研究 増補 日本の絵解き 四国遍路研究
日本文學史の新研究 神道集説話の成立 室町藝能史論攷 世阿弥の能と芸論
平家物語生成論 今様のこころとことば 沖縄の祭祀 西鶴論の周辺
近世文学の研究と資料 お伽草子研究 三田文学の系譜 絵解き
伝承文芸の研究 新撰朗詠集 校本と総索引 摂関期和歌史の研究 境界芸文伝承研究
石川淳研究 近世国学とその周辺 堀辰雄と昭和文学 室町藝文論攷
金徳順昔話集 言語類型論と文末詞 中世歌謡の史的研究 韓日昔話の比較研究
源氏物語研究 鎌倉文化の研究 咄・雑談の伝承世界 御船歌の研究
能・狂言研究 平家物語 八坂系諸本の研究 日本語文末詞の歴史的研究 山陰の口承文芸論
連歌新式の研究 江戸期昔話絵本の研究と資料 能の主題と役造型 いくさ物語と源氏将軍
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巫覡・盲僧の伝承世界(一) 巫覡・盲僧の伝承世界(二) 巫覡・盲僧の伝承世界(三) 比叡山仏教説話研究−序説−
ちりめん本のすべて─明治の欧文挿絵本─ 呪符の文化史 −習俗に見る沖縄の精神文化− 日本の昔話と伝説 万葉歌生成論
日本語における文末詞の存立 古代文学と琉球説話 早歌の心情と表現―中世を開拓する歌謡― 海王宮―壇之浦と平家物語
中世宗教文学の構造と表現 増基法師『いほぬし』注解 行誉編『嚢鈔』の研究 蒲原タツエ媼の語る843話
民間説話〈伝承〉の研究 音声表現思想史の基礎的研究 源氏物語の展望 第一輯 源氏物語の展望 第二輯
源氏物語の展望 第三輯 源氏物語の展望 第四輯 源氏物語の展望 第五輯 源氏物語の展望 第六輯
源氏物語の展望 第七輯 源氏物語の展望 第八輯 源氏物語の展望  第九輯 源氏物語の展望 第十輯
真言系唱導説話の研究 国家と大衆芸能 日本における外国昔話の受容と変容 越後瞽女唄集
曽我物語の基層と風土 奈良絵本・絵巻の生成 奈良絵本・絵巻の展開 能楽演出の歴史的研究
神語りの誕生
折口学の深化をめざす−
古琉球をめぐる文学言説と資料学 室町戦国期の文芸とその展開 中世鷹書の文化伝承
聖なる声
和歌にひそむ力
園城寺蔵 智証大師自筆文字史資料集 『曾禰好忠集』注解 集団パラダイムにおける昔話の意味世界と心理機能
室町戦国期の公家社会と文事 中世〈知〉の再生 東日本貞任伝説の生成史 室町物語研究
江戸期視覚文化の創造と歴史的展開 薫集類抄の研究 山陰のわらべ歌・民話文化論 中世衆庶の文芸文化
室町物語と古俳諧 藤原俊成 源平盛衰記年表 諏訪信仰の中世
天台宗恵檀両流の僧と唱導 東洋文庫 絵本コレクション 昔話から御伽草子へ 御伽草子・本地物語と韓国説話
説話と俳諧連歌の室町 古代日本神話と水上交流 安居院作『神道集』の成立 中世物語資料と近世社会
放鷹文化と社寺縁起 早歌の継承と伝流 鷹書と鷹術流派の系譜 大正期の言論誌に見る外来語の研究
幸若舞の展開

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田植草紙の研究

田植唄研究会編
6800円

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【内容】序/論考篇 田植草紙の成立(吾郷寅之進)田植草紙の文芸(真鍋昌弘)田植草紙のオヤコとオロシ(湯之上早苗)田植草紙の詩精神(田中螢一)田植草紙の民俗(牛尾三千夫)田植草紙の組織と伝承(渡邊昭五)田植草紙の言葉(山内洋一郎)田植草紙の音楽(内田るり子)安芸・石見の田植本と田植草紙(友久武文)田植草紙と備後・備中系田植歌(竹本宏夫)/本文・索引篇 田植草紙(校定本文)(山内洋一郎)田植草紙総索引(山内洋一郎)/中国地方の田植唄(補訂)(広島中世文芸研究会)田植唄研究用語解説(田植唄研究会)田植草紙研究文献総目録(渡邊昭五)
田植歌謡と儀礼の研究
―増補版―

渡邊昭五著
15000円

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田植歌謡が、どのような意義をもって今日に伝えられてきたか。それは農事における最も過酷な田植労働のためか。それとも、稲を稔らせる信仰、その母胎であったのか。日本古典文学史上、殆ど唯一の民謡集であり唯一無比の農民文学である『田植草紙』は、今日国文学界においてもさほど問題にされていない。また、これが民俗学界においても稲作の第一の折目であるこの儀礼は、消滅してしまった今日といえども等閑にされている。本書は、この両面から田植歌謡が今日に辛うじて生きて来た意義を攻究したものである。口承の田植歌すら滅び去ってしまった今日に、本書の残した種々の資料の意義は大きい。
説話文学研究

簗瀬一雄著
2800円

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本書は「説話は日本の古典文学のあらゆるジャンルに素材を提供し、その創作源としてのエネルギーを補給してゐる。しかも、さうした説話が、一つ一つとしても、また集められた形に於ても、説話文学という独自な存在形態をなし得るのである。説話の魅力と私が考へるものの一つは、こうした融通無碍な説話の本質から来るものであるやうだ」と語る著者の長年に亙る説話文学研究の成果を一冊にまとめた論文集である。
日本霊異記の研究

守屋俊彦著
品切

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日本霊異記は説話文学の最も古いものといわれ、従来の研究はこれから後に続く説話文学−今昔物語−などとの関係について論じたものが主であった。しかし霊異記をみると意外に記紀の神話につながる話が多い。そういう意味においては、中世的よりもむしろ古代的な面がある。本書はそういう記紀的(古代的)なものを霊異記の中から探りだしてみたものであり、そこに従来の研究にみられぬ特徴があるといえる。
続日本霊異記の研究

守屋俊彦著
品切

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前著『日本霊異記の研究』にひきつづいて、著者の霊異記研究の成果をまとめた。第一章では、霊異記そのものを資料に作者景戒の人間像を浮き彫りにし、第二章で、記紀神話とのつながりから一話々々の成立過程や性格を明らかにした。
平安歌人研究

臼田甚五郎著
3500円

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【目次】〔序章〕王朝貴族の生活と心意〔第一部〕男流歌人 桓武天皇 陰翳濃き御歌/紀貫之 仮面と素面/凡河内躬恒 源公忠と源宗于/大忠臣能宣/藤原惟成/藤原経衡〔第二部〕女流歌人 伊勢/道綱母/成尋阿闍梨母/中務/和泉式部と赤染衛門/相模/四条宮下野/小倉百人一首と女流歌人〔第三部〕歌人断章喜撰法師/小野小町/蝉丸/紫式部
国語表現法研究

永尾章曹著
品切

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人間行為の表現の、その一形式としての言語についての研究を意図したものであり、国語表現という表現についての体系的なきまりの追求をこころみたものである。国語表現の、もっとも具体的な一現実である文章を対象として、常識的な考えにとらわれることなく、対象それ自体に基づいて、文章の基本的類型、文の基本的類型、文節・語の基本的類型を見出そうとしたものである。
井原西鶴研究

檜谷昭彦著
7000円

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本書は十六篇の論文をテーマに従い序章並びに三部に分けて収録した。作家精神の内部の闇の部分に光りを照射し、芭蕉・近松との対比の上読者の側から捉えた同時代の作家像を序章に、第一部は「好色」を主眼におく作品群を取上げ、浮世草子における作品構成とその構造分析を試み、第二部は、貞享五年次の西鶴関係の出版本の状況調査を中心に、諸作品における内部徴証の検討を、第三部で〈諸国物語〉的系譜の正確な考察を試みた。
沖縄地方の民間文芸

福田 晃編
品切

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本書は昭和四十八年より五ケ年の調査研究に基づき、沖縄民間文芸の全貌を新たな視点から解説し(概説編)、神話・伝説・昔話・歌謡を地域の特性に基づいて論じ(論攷編)、五ケ年の採集資料から代表的なものを地域別に紹介する(資料編)。〈文部省昭和五三年度助成出版〉
歌垣の研究

渡邊昭五著
15520円

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【主要内容】歌垣の定義/記紀の伝承歌謡と歌垣/古風土記の伝承と歌垣/万葉集諸例歌にみる歌垣の信仰/他界観念の二様性/山の歌垣と花の民俗/磯遊びの伝承とその多様性/盆行事の周辺と歌垣/正月行事の周辺と歌垣/田植民俗と野遊び/歌垣と成年式/性器偶像の信仰〈昭和五三年度文部省助成出版〉
増補 日本の絵解き
林 雅彦著
6310円

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「絵解き」とは、ストーリーのある絵を用いて、文字を知らない民衆を相手に歌い語りかけた文芸・芸能である。仏教説話の研究を進めてきた著者は、近年日本文学史の空白を埋めるべく、「日本の絵解き」に真正面から取り組んでいる。本書は、その心血を注いで蒐集した資料の一端と創見に充ちた論考から成り、「絵解きとは何か」「絵解きの魅力とは」の如き問題にこたえてくれる。
四国遍路研究

近藤喜博著
5500円

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【主要内容】T遍路成立前後 遍路序説(一)(二)/四国遍路成立前後/四国霊場の古さ、その古仏たち/神仏習合と札所/札所鎮守の熊野権現/ケモノミチ・マタギミチ・遍路ミチ/青年空海の足跡/四国遍路と熊野辺地/U近世遍路ミチ/南無大師遍照金剛の声/江戸初期の遍路ミチ/善根宿・接待宿・その周辺/遍路ミチと大師堂/「四国霊場記」開版の助縁者/遍路衆と「四国遍路道指南」/日本廻国とミニ四国/遍路に出る/附録 沙門澄禅の「四国遍路日記」(承応二年七月〜十月)
日本文學史の新研究

臼田甚五郎博士の古稀を祝ふ会・記念論文集編集委員会編
6500円

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【主要内容】天語歌とかたりごと/『大和物語』の后妃たち/『宇津保物語』乳主考/薫の内話/『源氏物語』の表現と方法/『今昔物語集』の一考察/『百人一首』のなかの承久の乱/『徒然草』と風聞/後花園天皇宸翰『ことはら繪詞』/原諏訪縁起・甲賀三郎譚への道/蝉丸が三首 他二十四篇の論文を収載。
ISBN4-8382-3013-3
神道集説話の成立

福田 晃著
18000円

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折口信夫・筑土鈴寛の提唱した唱導文学の研究を、中世の神々の物語である『神道集』によって展開する、著者の半生をかけた論攷編である。【主要内容】第一編 原神道集の成立/第二編 諏訪縁起の成立/第三編 児持山縁起の成立/第四編 上信地方縁起説話の生成
ISBN4-8382-3014-1
室町藝能史論攷

徳江元正著
13592円

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室町藝能史、その範囲は、能・狂言をはじめとして、語り物・歌謡・説話そして風流に及ぶ。類稀なる好奇の眼と、旺盛なる探究心とにより構築された諸論攷は、ここ十数年間に著者が蒐め得た文献資料と、実施に採訪した民俗資料とが綾をなしている。【主要内容】第一章 室町藝能史論のもくろみ/第二章 能T/第三章 能U/第四章 語り物/第五章 歌謡/第六章 説話/第七章 風流/資料篇T/資料篇U
ISBN4-8382-3015-X
世阿弥の能と芸論

八嶌正治著
品切

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世阿弥像を再構成するに際し、その生涯を三期に分け、その各々の時期の特色を浮び上らせるが、三期共に、能楽論と作品とを照合する方法で行う。箇別化・細分化されつゝある現学界の趨勢の中で、世阿弥の全体像を有機的に構成し直す。
平家物語生成論

小林美和著
6800円

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平家物語諸本中、最古態を示すと考えられる延慶本平家物語の歴史叙述の構造を分析することにより、平家物語の成立を可能とした、物語の存在論的意味を探る。それは、近代が夙く、内なる異端として切り捨てようとしたものであり、中世にあっては、国家的規模において、人々をその渦中に取り込んだ不可視の構造ともいうべきものである。こうした中世への切り込みの一端として、物語と歴史の相関の中に、乱世批判の書としての平家物語の成立を追求した。
今様のこころとことば
―『梁塵秘抄』の世界―

馬場光子著
6800円

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歌われた〈うた〉としての今様の表現構造を通して、始源の姿と中世夜明けの時代の人びとの心模様を今様の口承性から論究する。【主要内容】今様のこころ/今様の表現構造/今様の濫觴―神歌の系譜―
沖縄の祭祀

高坂 薫著
3900円

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甲南大学グループによる沖縄の祭祀の総合的調査研究の成果を集成。多地点にわたって多角的に祭祀の流れをつかみ、祭祀の展開過程や構造を立体的に詳細に報告。
【主要内容】序章 沖縄の祭祀と神観念 第一章(一)渡名喜島島直し/(二)島直しにみる口承文芸 第二章(一)粟国島ヤカンウユミ/(二)神歌からみたヤカンウユミ 第三章八重山の豊年祭(プーリ) 第四章シヌグとウンジャミ
ISBN4-8382-3020-6
西鶴論の周辺

檜谷昭彦著
3800円

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西鶴を中心に芭蕉・出雲等の論考と咄本資料一本の計十二本を集載。作品への新しい切り込みと、鋭角的な解釈を基に、今日深化する近世文学研究に一石を投じた。新たな展望を開く魁の書。【主要内容】T西鶴/作品研究から作家論への展開/中世から近世へ―修羅について/挿絵の効用/貞享初年の西鶴と『暦』/『一目玉鉾』の世界/西鶴工房は存在したか/西鶴晩年の動向/西鶴の心中観/U俳諧/俳諧についての一考察/遊女・萩・月―芭蕉俳諧一掬/V浄瑠璃/『菅原伝授手習鑑』試論/W資料/新資料 咄本『軽口こらへ袋』/解題・翻刻共編/あとがき/索引
ISBN4-8382-3022-2
近世文学の研究と資料
―虚構の空間―

内田保廣・小西淑子編
3300円

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【主要内容】序 近世文学研究への基点/論文篇 近世説話の一視角/「恋草からけし八百屋物語」の構成/『懐硯』の方法/西鶴に於ける「伏見」/瀧亭鯉丈の『浮世床』/資料篇 『意見早引大善節用』付解題
ISBN4-8382-3025-7
お伽草子研究

徳田和夫著
品切

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十四世紀から十七世紀にかけて約四百種のお伽草子が世に出現した。これを文学史に位置付けすべくまず研究の回顧と展望を行ない、次に時代環境と中世人の心惟を探る。続けて各作品の特色、本地物の特性、絵入りテキストの叙述機能を多方面から論じ、至っては物語史や説話文学史との関わりを指摘し総合的研究を心掛けた。未紹介作品一編、翻刻。【主要内容】第一篇 お伽草子の環境/第二篇 お伽草子の展開/第三篇 中世神話としての本地物/第四篇 奈良絵本と絵入り版本/付篇 一 翻刻・紹介「粉河の草子」/二 お伽草子作品別研究文献目録/索引
ISBN4-8382-3023-0
三田文学の系譜

中村三代司・松村友視編
3300円

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【主要内容】論文篇『福翁自伝』の文体/岡鬼太郎の初期/永井荷風と木下杢太郎/水上滝太郎『山の手の子』の風景/初期谷崎に於ける「飆風」の位置/佐藤春夫『都会の憂鬱』の試行/『Ambarvalia』から『あむばるわりあ』へ/村野四郎『抒情飛行』成立過程における一視点/加藤道夫『なよたけ』の成立/「市井人」「うしろかげ」論/山川方夫論序説/資料篇 水上滝太郎在外書簡
ISBN4-8382-3024-9
絵解き
―資料と研究―

林雅彦・渡邊昭五・徳田和夫編
11650円
品切

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【主要内容】台本翻刻/満性寺蔵『善光寺如来伝』大善寺玉垂宮縁起の絵解き/瑞泉寺大谷支院吉沢師蔵『聖徳太子伝記』資料翻刻/太宰府天満宮蔵『天神縁起絵巻』『天満宮縁起』『菅公御縁起絵』現行絵解き/今井祐成師の『善光寺如来絵伝』絵解き/佐伯幸長氏の『立山曼荼羅』絵解き研究/社寺縁起絵の諸相/仏伝と絵解き/中世聖徳太子伝『正法輪蔵』の構造/絵解きと人形遣と鉦叩き

ISBN4-8382-3027-3
伝承文芸の研究

岩瀬 博著
品切

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【主要内容】第一篇 民間説話論〈第一章 昔話の源流をたずねて 他〉/第二篇 南島説話論〈第一章 沖縄の昔話 他〉/第三篇 瞽女の昔話と語り物『杉本キクエ媼昔話集』から 他/第四篇 中世語り物文芸〈第一部 平家物語論 第一章 平家物語の高野文芸的世界/第二部 幸若舞曲論 他〉
ISBN4-8382-3002-8
新撰朗詠集 校本と総索引

川村晃生・佐藤道生編
22330円

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藤原公任による『和漢朗詠集』が一書になされてからは、朗詠は広く貴族社会に浸透していった。その続編として藤原基俊により編まれた『新撰朗詠集』穂久邇文庫本を底本に主要伝本の校異を示し、和歌の各句索引、詩文の漢字索引(詩題を含む)を付した。
ISBN4-8382-3036-2
摂関期和歌史の研究

川村晃生著
12621円

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【主要内容】序章 摂関期和歌史の展望 第一章歌人研究 第一節能因法師研究/一初期能因伝をめぐって/二能因の旅/三能因と光孝源氏歌人たち/四能因と大江氏歌人たち/五説話の能因像/六能因の末裔 第二節平安歌人研究/一僧正遍照─付素性断章/二大江嘉言/三藤原兼房─付藤原兼房和歌拾遺/四藤原資業─付藤原資業和歌拾遺/五西行─その四国下向について─第二章歌集・和歌研究 第一節歌集研究/一「重之百首」の成立/二『後拾遺集』巻頭歌群をめぐって/三『金葉集』の一方法/四『新撰朗詠集』の和歌について/第二節和歌研究/一春の到来をめぐって/二歌人たちの夏/三季節と歌枕/四和歌と漢詩文─後拾遺時代の諸相/五新風への道─後拾遺歌人の場をめぐって/六「八十島かけて」考 資料篇 一中古歌仙三十六人伝─翻刻・校異・解題─/二簡校「重之百首」/索引
ISBN4-8382-3028-1
境界芸文伝承研究

井口樹生著
11650円

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【主要内容】序 第一章 古代・関についての研究/固関考/「さかほかひ」の要因/関を形成する文学/倭建譚の背景 第二章 新年芸文伝承の機会/新年「囃し詞」の系譜/万葉皇統譜試論/橋の芸文 第三章 誕生芸文伝承の研究/火中誕生考/雛の貝/「皇御孫命」考 第四章 他界及び異類の研究/鹿鳴譚の由来/筋馬考/侏儒の芸文/蘇生譚及び他界相/対馬の石/壱岐の花摘袋/索引
ISBN4-8382-3029-X
石川淳研究

森安理文・本田典國編
品切

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【主要内容】作家論/石川淳と俳諧(村松友次)/石川淳とフランス文学(鈴木貞美)/石川淳と夷斎もの(森安理文) 作品論 荒魂論(本田典國)/強風記論(松本鶴男)/六道遊行論(助川徳是)/処女懐胎論(神谷忠孝)/天馬賦論(三田英彬)/一目見て憎め論(菊地弘)他一五/年譜(鈴木貞美)/参考文献
ISBN4-8382-3030-3
近世国学とその周辺

南 啓治著
3833円

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【主要内容】隆正と篤胤/大国隆正伝補遺/大国隆正『やまとごころ』とその批判/『あづさ物語』作者考/大国隆正と和歌/幕末維新の藩校と国学/国学者吉岡信之と小田原藩校/江戸期文化人と趣味会/伊豆の国学者竹村茂雄とその門人 他
ISBN4-8382-3033-8
堀辰雄と昭和文学

竹内清己著
品切

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【主要内容】T序 室生犀星と芥川龍之介/萩原朔太郎と室生犀星/芥川龍之介と萩原朔太郎 U師 堀辰雄と萩原朔太郎/堀辰雄と室生犀星/堀辰雄と芥川龍之介V美神 堀辰雄における鏡花、荷風/堀辰雄における佐藤春夫/邂逅・堀辰雄と川端康成 W昭和文学の出発 堀辰雄と小林秀雄/堀辰雄と伊藤整 X堀辰雄論の周囲 堀辰雄試論/堀辰雄における日本古典・伝統/堀辰雄と西洋絵画/堀辰雄におけるふるさと=^堀辰雄文学風土の成立/堀辰雄からの視界 人名索引―付作品文献年表
ISBN4-8382-3034-6
室町藝文論攷

徳江元正編
22330円

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主要内容】論文篇 「奥州後三年記」から「後三年合戦絵詞」へ/大嶋神社・奥津神社蔵「平家物語断簡」は二十四巻本か/「源平盛衰記」と青蓮院門跡/薩摩守忠度の鎧の色目/城一本平家物語の本文形成について/承久記の成立/「太平記大全」について/「詞花和歌集」入集西行歌「読人不知」考/「撰集抄」の説話創作をめぐって/「撰集抄」の新しさ/宝物集と「四倒八苦事」/古今著聞書における橘成季の方法/重瞳の系譜/「つれゞゝ草」小孝/氏子桜子/「朝長」と観世元雅/「張良一巻書」伝授譚考/禅竹は如何なる曲を重視したか/「兵庫築地」の構造/狂言〈右流左止〉考/近江節考/雨中吟管見/周縁を流浪する歌書/「連集良材」おぼえがき/「閑吟集」─編者像夢想─/紹巴抄に導かれて/物語唱導の系譜について/「さゝやき竹」について/〈胎内十月図〉の由来/「木幡狐」の涙、本邦婚姻史に辿るその哀しみの来歴/「鳥獣戯歌合物語」の成立背景/戦国武将と茶の湯についての一考察/アウグスティヌスと天使/「神霊矢口渡」誕生 資料篇 「妙法蓮華経普門品注」/幸若歌謡集/「堀川院艶書合」/「節會文字くさり」/「堀江物語」/「珍鋪能仕舞附」/「蕨折」/「軍敗和歌」/鴨川住吉
ISBN4-8382-3032-X
金徳順昔話集

依田千百子・中西正樹訳
8544円

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中国に住む朝鮮族の老婦人金徳順が語った、圧政下の苦難と支配者の悪業が刻み込まれ、旧時代の朝鮮族の生活を芸術的に再現している生活民話・現実譚が特徴である昔話の数々。日本文化と朝鮮半島の文化交流をふまえて語られる話は、東アジア民間説話の比較研究に重要な位置づけをなす。
ISBN4-8382-2026-X
言語類型論と文末詞

藤原与一編
6602円

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【主要目次】フランス語の文末周辺/イタリア語の付加疑問とそれに対応する日本語の文末部/スペイン語にあたっての文末部/言語の機能と英語の文末語句/ドイツ語における文末詞についての一考察/北欧語にあっての文表現構造と文末部/ロシア語とチェコ語における交話的表現/現代ギリシア語における文末部/他
ISBN4-8382-3035-4
中世歌謡の史的研究
―室町小歌の時代―

井出幸男著
11650円

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歌謡における中世の到達点は小歌であった。閑吟集・宗安小歌集・隆達節歌謡と、相次いで集成化がはかられ、一方、尺八という楽器と手を携え、一時代を築くに至る。その勢は風流の踊り歌や狂言に及び、更にはかぶき踊り歌や三味線組歌などを通じて近世へと拡散してゆく。そうした室町小歌の史的諸相について、いくつかの新資料・文献資料を駆使し、その実態を究明した。歌謡史・芸能史、更には文化史において、新たな知見を加える。
ISBN4-8382-3038-9
韓日昔話の比較研究

崔 仁鶴著
9320円

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【内容目次】T昔話の理論 昔話の伝承/口承文芸研究の課題/U研究史および研究動向 韓国における昔話の研究史/韓国における説話研究/V地域研究 韓国昔話の現在/奄尾里の昔話/韓国のイェンナル・イヤキ/トケビ話/勝田市昔話の分析的研究/沖縄のちてーばなし研究/W比較研究「火の神」型昔話の比較/昔話の同郷性/韓国のトケビと日本のバケモノ/韓日狗耕田譚の比較/〈夜来者談〉と〈浜下り行事由来談〉の比較
ISBN4-8382-3039-7
源氏物語研究
―明石一族をめぐって―
金 順姫著
6699円

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源氏物語という物語の世界、その政治的構造を決定するという意味をも持つ明石一族と光源氏との邂逅を中心に描いた明石の巻にとどまらず、その構造的関連を明石一族の物語を軸として隅々まで多角的に考察、人名、書名、事項索引を付す。
ISBN4-8382-3040-0
鎌倉文化の研究
―早歌創造をめぐって―

外村久江著
13398円

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日本文化史において従来無視されてきた鎌倉武士を中心とする流れをたどり、生産活動に基づく独自の文化の創造を明らかにする。関東文化圏における早歌の成立とその本質を、より広い展望をもって鋭く解明している。
ISBN4-8382-3043-5
咄・雑談の伝承世界
―近世説話の成立―

小林幸夫著
13592円

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優雅なる歌咄から、下世話な腰から下の話まで、いわば雅俗を包摂した世界。数奇雑談の世界、言葉遊びの世界、民間説話の世界、禅林の世界の四つの視点から咄・雑談の世界の広がりと深さを明らかにする。人名・書名・事項索引を附す。
ISBN4-8382-3047-8
御船歌の研究

平賀禮子著
9600円

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実学を重んじ極めて具体性に富んだ生活者であった江戸期の人々。その幕藩体制の中に組み入れられて、船人はどのような心をこめて御船歌を演唱したのか。御船歌を演唱するとは船人にとってどのようなことだったのか。二百六十有余年にわたる江戸期において、時どきの文芸性を伝えてあまりある御船歌詞章をよみといてゆく。
ISBN4-8382-3049-4
能・狂言研究
―中世文芸論考―

田口和夫著
28000円

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能・狂言の各曲研究から諸資料の解題に至るまで全篇新解釈・新資料百十一篇収載。能狂言の視座から、説話や芸能がダイナミックに関り合う中世の文化を探究する。初の影印紹介、鷺流狂言の最古本「延宝忠政本」を付す。【第一部】猿楽・田楽【第二部】能【第三部】狂言【第四部】間狂言【第五部】鷺流狂言資料【第六部】資料影印
ISBN4-8382-3050-8
平家物語 八坂系諸本の研究

山下宏明編
8641円

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語り本系の内、本文異同甚だしい「八坂系諸本」について現存する伝本全てを調査の対象とした成果論攷と多彩な史料を収載。【目次】『平家物語』語り系諸本の意味するもの/平家物語の本文流動─八坂系のいわゆる「混合本」をめぐって─/八坂系巻第一の第三類本文に関する一考察─本文分類の一つの手懸りとして─/中院本『平家物語』本文考─一方系補入詞章を中心に─/八坂系『平家物語』〈第一類・二類〉の本文について─巻第三・七を中心として─/平家物語の編集と構成の方法─南都本巻十一、十二再考─/右田毛利家本平家物語巻七の本文について/影印・八坂流訪月(東京大学文学部国語研究室蔵)/八坂流訪月─影印と考察─/八坂系諸本研究史/《資料編》八坂系平家物語伝本一覧/八坂系平家物語書誌/八坂系平家物語本文刊行一覧/八坂系平家物語本文判別マニュアル/八坂系平家物語・八坂流平曲参考文献一覧
ISBN4-8382-3053-2
日本語文末詞の歴史的研究

佐々木峻・藤原与一編
8800円

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従来日本語の文末詞については、「助詞」との見かた・呼びかたが日本文法研究史上長くされてきた。その独立性から単に助詞とはしがたい、日本語の特徴ともいえる文末詞を、歴史的な背景を主眼に、他国語との比較を含め多角的な考察をもって論究していく。
ISBN4-8382-3055-9
山陰の口承文芸論

酒井董美著
8900円

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島根・鳥取を中心とする山陰地方の民俗学において研究成果の少ない、民話・民謡・わらべ歌などの口承文芸の分野を軸とする、研究調査四十年の成果をまとめた論集。文部省助成出版。
ISBN4-8382-3059-1
連歌新式の研究

木藤才蔵著
16000円

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戦後五十数年、連歌の作家や作品、歴史的研究は目覚しい成果を上げてきた。しかし、連歌新作の基準とされている式目の研究に関してはほとんど未開拓のまま残されている。この分野に鍬を入れた既発表の論考に新稿を加えて集成したのが本書である。
ISBN4-8382-3060-5
江戸期昔話絵本の研究と資料

内ヶア有里子著
8900円

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江戸中期から幕末にかけ庶民の間に広く親しまれた五大昔話「桃太郎」「舌切雀」「花咲爺」「猿蟹合戦」「かちかち山」を200点におよぶの挿絵と共にとりあげ、江戸期昔話絵本の全貌を明らかにし、現在身近に伝わる話の源泉をさぐる。文部省助成出版
ISBN4-8382-3061-3
能の主題と役造型

西村 聡著
9800円

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世阿弥の説く舞歌遊風の舞台に文学史から光を当て、能の言葉を解読する作品論の集成。詞章の論理をたどって新たに主題をとらえ直し、登場諸役の像と性格を鮮明にする。【目次】■T砕動風鬼の誕生〈恋重荷〉新風論/恋の重荷≠フ発想基盤/〈船橋〉に自責の鬼が物語ること/〈錦木〉喜びの舞訛伝 ■U風流像の系譜遊士黒主/河原院幻想の構造〈融〉像処理論/〈須磨源氏〉の成立と構想 ■V修羅の因果と性格造型〈清経〉の成仏/妄執の瞋恚修羅場における〈八島〉の位置/軍体〈敦盛〉の因果 ■W変身する女体の神仏遊女の本地〈江口〉主題論をめぐって/〈葛城〉の神体/〈三輪〉の神の性と変身女体男装論再説/女体の権現有馬温泉に展開する三輪神婚説話 ■X狂女恋慕とその相手在原行平の像形成古注を経て〈松風〉に至る/氏子桜子/みどり子桜子〈桜川〉論補説/〈玉葛〉主題論の再検討 ■Yシテ認知の転換〈葵上〉における死霊のイメージ火車に乗った六条御息所/大社のシテ/〈陀羅尼落葉〉のシテ
ISBN4-8382-3062-1
巫覡・盲僧の伝承世界
第一集


福田 晃・荒木博之編
9300円

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故折口信夫は、日本人の精神活動の原初的なるものを「古代」と称した。巫〈オンナミコ〉・覡〈オトコミコ〉の宗教活動は、その「古代」の中にあると言える。そして盲僧・瞽女の活動も、これに準ずるものである。本シリーズは、日本人の「古代」を求め、巫覡・盲僧の宗教的動態を究明しようとするものである。
ISBN4-8382-3067-2
今昔物語集の表現と背景

中根千絵著
9500円

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律令体制が崩れ行く昏迷の時代に成立した『今昔物語集』。貴族社会の価値観と佛教的志向のなかに出現した庶民や武士による新しい視点、発想から、中世という次世代を予見させる文学に内包される新たな時代の芽生えを論究する。
ISBN4-8382-3078-8
江戸時代学芸史論考

白石良夫著
8500円

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実証主義に支えられ自由討究の精神を生んだ近世の古典研究を、〈近世の中の近代〉〈地方学芸史〉という視座から解明した第一論文集。【目次】近世の古典学者の古典歌人の古典/近世古代語と契沖著作/「ひむがし」考/考証の季節井沢蟠龍著述覚書/考証の季節/古代研究の余滴/国学者の誕生鈴屋入門以前の長瀬真幸/『本居問答』の成立/覚書長瀬真幸伝/長瀬真幸の江戸遊学と宣長/長瀬真幸逸事/江戸の長瀬真幸と青柳種信/断章江戸都市空間の万葉学/地方学芸史への視座水足屏山・博泉と肥後学芸史/幕末歌人三題/中島広足と本居内遠/『歴木弁』改修一件
ISBN4-8382-3082-6
本地物語の比較研究
―日本と韓国の伝承から

金賛會著
9800円

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日本の本地物語の源流に韓国の巫覡祭文が存在したことを日韓それぞれの伝本から詳細に比較分析し論証する。日本における本地物語・物語祭文の研究及び韓国におけるシャーマニズム・説話研究へ新たな光を点す。
ISBN4-8382-3083-4
中世劇文学の研究
―能と幸若舞曲―

小林健二著
15000円

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従来、並立して論究されることのなかった能と幸若舞曲を、同一の物語、伝承世界を土壌とする背景に着目し、双方の室町期文芸史に置ける位置付けを解明する。特に、双方の絵入り本としての享受の解明は、芸能の絵画化に関する新たな研究である。
ISBN4-8382-3084-2
肥後の琵琶師
―近世から近代への変遷―

安田宗生著
5800円

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肥後盲僧が継承した肥後琵琶の変遷を近代の筑前・薩摩両琵琶の台頭、軍談の流行等をふまえ明治・大正の新聞資料等も併用し、解明する。【目次】■一研究史 ■二琵琶師の活動 芸能的側面/宗教的側面 ■三琵琶師聞き書き 山鹿良之/橋口桂介/その他の琵琶師 ■四近世の肥後琵琶 当道/盲僧/座に属さない琵琶師 ■五明治期の肥後琵琶 明治期の薩摩・筑前琵琶/肥後琵琶の改良/肥後琵琶と軍談 ■資料T 当道略記 ■資料U 熊本県内琵琶関係新聞資料
ISBN4-8382-3085-0
語り物文学叢説
―読む語り・聞く語り―

服部幸造著
9800円

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物語のスタイルをとった歴史、『平家物語』と、歴史語りをよそおった物語、幸若舞曲。成立時期・目的・享受層の異なるこの二つの作品群の関連性を論究する。【主要目次】■第一章『平家物語』の諸本論から ■第二章 軍の物語 ■第三章『源平闘諍録』の〈軍語り〉と構想 ■第四章『平家物語』の人々 ■第五章『平家物語』から幸若舞曲へ ■第六章 幸若舞曲の世界 ■終章 語り物と鎮魂
ISBN4-8382-3087-7
八幡愚童訓諸本研究
―論考と資料―

小野尚志著
13000円

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蒙古襲来・八幡信仰等の資料として極めて重要である「八幡愚童訓」。その影響は、宴曲・室町物語・古浄瑠璃等の各分野に至り、広く中世の思想にまで及んでいる。本書は、『八幡愚童訓』諸本の分類・位置づけと、重要な本文の提供、その諸問題についての論考により、諸本分類の検討を容易にし研究の基本的な出発点を明確にするものである。著者三十有余年に及ぶ悉皆調査からこれまで不十分とされていた諸本研究に一石を投じるものである。(日本学術振興会助成出版)
ISBN4-8382-3089-3
落窪物語の変容

石川 透著
9800円

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平安初期成立の継子いじめ物語の先駆として、後世の物語文学に強い影響を及ぼした『落窪物語』。現存する写本や版本を整理し、各々の存在・意義・成立を丁寧に考察することで日本の物語文学の特徴ともいえる「物語の改作」の謎にも迫る。合わせて、これまであまり紹介されることのなかった『落窪物語』本文十点と挿し絵約400点を掲載。奈良絵本・絵巻の重要な資料としても研究に寄与する一書である。
ISBN4-8382-3090-2
地蔵菩薩霊験記(上)
地蔵菩薩霊験記(下)
大島建彦監修/榎本千賀・達奈緒美・久野俊彦・山田厳子・渡 浩一編(上)13000円
(下)15000円
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『地蔵菩薩霊験記』という書物は、平安時代から鎌倉初期にかけて成立したものに、室町時代や江戸初期を通じて増補されたもので、それぞれの時代における地蔵信仰の実態を伝える、きわめて貴重な記録として注目されるものであった。この新しいテキストは、これまでにほとんど紹介されていない、大正大学所蔵の版本にもとづいて、できるだけ正確な本文を示すとともに、それぞれの説話の位置づけにもつとめたものである。地蔵の信仰や説話について、何らかの関心をもっておられる方々には、何より大事な資料として活用していただけるものと信じている。
ISBN4-8382-3091-5
狂言変遷考

永井 猛著
9800円
品切・重版準備中

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狂言の発生から形成、展開に至るまでの歴史的な流れを、作品や台本を一つ一つ丁寧に解説しながら明らかにする。近世初頭の狂言の実態を写す『祝本狂言集』の全文を収録。巻末に曲名・人名索引を付す。
ISBN4-8382-3094-X
鎌倉室町文学論纂
徳江元正退職記念論文集

石川 透・岡見弘道・西村 聡編
18000円

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〈論文篇〉 和歌童蒙抄から五代集歌枕へ―範兼の歌学書とその時代―/神話の立春―草根集私抄―/和歌における活用語接続のナリ/天理本系『大峯縁起』の基礎的研究/『三国伝記』における中国説話の変容と説話配列の問題/『東斎随筆』説話増補の問題/覚一本の位相/國學院大學図書館蔵益田兼治書写本『太平記』について/軍記物語の比較文化論的考察の試み―『曽我物語』と『ニーベルンゲンの歌』を主な素材として―/屋代本平家物語の語法覚書―書写年代推定の試み―/『源氏物語奥入』に見える楽人、多久行について―『源氏物語』の音楽研究にむけて―/経師の世界―多田源氏の末裔たち―/『童子教』雑感/永正年間の孝子賛をめぐって/「関吹き越ゆる…」は行平歌か―『源氏物語』須磨の巻・謡曲「松風」引歌真偽考―/〈小原野花見〉と足利義政/声と文字の中世―『題目立』詞章の読誦―/『天狗の内裏』と古浄瑠璃/神歌と神事―宇佐宮の行幸会を通路として―/芭蕉句の猿と月と萩
〈資料編〉 御室撰歌合―安藤喜和三氏蔵本の紹介―/天理大学附属天理図書館蔵『春日権現講式』本文と解題/國學院大學図書館蔵『山家集異本』解題・翻刻/『宗訊不審抄』(尊経閣文庫蔵)の本文と位置―『千種抄』への一経路―/『依正秘記』翻刻と影印/平田文庫蔵『やしま』翻刻・解題/天理大学附属天理図書館蔵『はんれい』について―附解題・翻刻・挿絵―/早稲田大学演劇博物館蔵『源平はなみろん』/長母寺本『すだま物語実記』翻刻
ISBN4-8382-3093-1
室町物語と古注釈

石川透

9800円

室町物語と古註釈を丁寧に整理し、双方の関係を分析する。当時の学問・芸能・絵画等の文化の諸相をも研究の視野に入れ、室町物語の新たなる解明方法を見出す。
曽我物語の成立

福田晃

16000円
曽我御霊鎮魂の《語り》から、宗教・歴史・民俗・政治が複雑に絡みあいながら『曽我物語』の誕生に至る足跡を、実証的な方法を用いて解明を試みる。
伝承文化の展望

福田晃監修
古希記念論集刊行委員会編

18000円
品切
伝承に内包される始原的な生命力の営みを、机上の観念論でなく息の長いフィールド調査、文献調査を土台にした考察を通して具体的に解き明かそうと試みた論攷四十八本を収録。
古代仏教説話の方法

永藤靖著

9500円
記紀・風土記といった神話あるいは古代説話が、次の時代の仏教説話にどのように受け継がれ、変質していったのか、また一見純粋な仏教世界を表現していながらその奥に隠れ眠っている語りの深層を探る。
太平記 創造と成長

長谷川端著

12000円
鎌倉末から南北朝時代にかけて、動乱の歴史を描いた『太平記』。多彩な人物像に焦点をあて、作品の成立や作者の構想を検証する。文学的視点のみならず、今川了俊・細川頼之等の周縁を探り、『太平記』守護大名との関わりをも示唆する。14世紀の現代史である『太平記』を読みとくための必読書。
巫覡・盲僧の伝承世界(二)

福田晃・山下欣一編

8800円
故折口信夫は、日本人の精神活動の原初的なるものを「古代」と称した。巫〈オンナミコ〉・覡〈オトコミコ〉の宗教活動は、その「古代」の中にあると言える。そして盲僧・瞽女の活動も、これに準ずるものである。本シリーズは、日本人の「古代」を求め、巫覡・盲僧の宗教的動態を究明しようとするものである。
いくさ物語と源氏将軍

山下宏明著

9800円
武者(もののふ)の世の鎮魂と再興を語る〈いくさ物語〉。そこに描き出された〈源氏将軍〉の光と影をよむ。
比叡山仏教説話研究
-序説-


松田宣史著

12000円
比叡山関係の仏教説話が成立する背景を中世日本天台史の観点から論じ、平安時代から江戸時代初期の諸作品に、延暦寺や園城寺の僧が具体的にどのように関わっていたかが明らかにする。また、中世比叡山説話集『依正秘記』初めての影印・翻刻・注釈・解説を掲載し、室町時代の数少ない比叡山説話の比叡山説話の究明に大きく寄与する一書。
奈良絵本・絵巻の生成

石川透著

9800円
室町から江戸時代に流行した奈良絵本・絵巻の制作過程に秘められた謎を装丁・挿絵・筆跡等に留意し、影印資料と共に解き明かす。古典文学作品の創作や享受の問題にも踏み込む一書。
ちりめん本のすべて
─明治の欧文挿絵本─


石澤小枝子著

5500円
クレープ状の和紙に、「昔話」『万葉集』『古今集』の歌、漢詩、新体詩等の翻訳を多色刷の挿絵とともに印刷した小型の和綴本。明治期、西欧の文化が流入する中、挿絵や訳に秘められた、西洋から見た日本の文化、民俗と明治期の出版文化を描き出す。
呪符の文化史
-習俗に見る沖縄の精神文化-

山里純一著

5800円
本書は、昨今ブームの陰陽師が使う呪術の原型でもある災いや苦しみをもたらす悪霊から人を守り、幸福を招く沖縄のお札(呪符木簡・石製呪符など)の文化史についての本。呪符の写真をふんだんに使い沖縄地方の呪符の使用目的や方法を具体的に解説。毎年、寺社で配られるお札のルーツや意味を知るうえでも格好の一冊。
日本の昔話と伝説

大島建彦著

8800円
日本の昔話・伝説について、詳細な資料一覧に基づき、その分布、変化を中心に伝承の実態をさぐる。
万葉歌生成論

真下厚著

8476円
文字に記され今日に伝わる『万葉集』の歌は声としてどのように生み出され、どのようにはたらいたのか。声の世界、歌ことば、発想・表現、歌群構成の問題を通して、声に発せられた歌の『万葉集』への定着を論じた注目の書。
日本語における文末詞の存立

藤原与一著

7500円
従来日本語の文末詞については、「助詞」との見かた・呼びかたが日本文法研究史上長くされてきた。「暑いナ」の「ナ」は、「私ハ」の「ハ」とおなじく仮名一語の言葉なので、助詞と見られやすかった。しかし、「ナ」とおなじ働きのもの、「ナモシ」はどうするか。似たような性質の諸形を見ていくと、その独立性の働きがよく分かり、単に助詞とはしがたいのである。このような日本語の特徴ともいえる文末詞を、歴史的な背景を主眼に、他国語との比較を含め多角的な考察をもって論究していく。
古代文学と琉球説話

丸山顕徳著

6500円

『古事記』・『日本書紀』・『日本霊異記』などの古代文学の世界を、民俗儀礼や民間宗教者ユタの口頭伝承など沖縄固有の神話世界や民間説話から光をあて、見落とされてきた古代文学の深層を浮き彫りにする。

早歌の心情と表現
―中世を開拓する歌謡―


外山南都子著

15000円

鎌倉武士を中心に東国文化圏で歌われた早歌。『源氏物語』『平家物語』和歌・連歌など、古典文学との関わりを解き、曲を中心に早歌の変遷をたどり和漢融合の物尽くしが後の能や浄瑠璃などの芸能や文学にいかなる影響を与えたかを考察。日本文学史における早歌の位置づけと役割を通して鎌倉末期という時代を克明に描写する。

海王宮
―壇之浦と平家物語


松尾葦江 編

8900円
本書は『平家物語』と平家終焉の地「壇の浦」「赤間関」をテーマに、歴史・文学・有職故実など多分野における第一線の研究者が考察を加えた論集。とりあげた時代も院政期から幕末に至る。『平家物語』と「壇の浦」をめぐる文化・文芸論として画期的な論集。また、平家ゆかりの赤間神宮に収蔵される古典籍と関連資料、収蔵琵琶の紹介と解題も収載。
中世宗教文学の構造と表現

村上 學 著

9800円

『平家物語』『神道集』など軍記物語や説話集、親鸞、蓮如などの高僧言行録、社寺縁起という、中世期に代表される宗教文学作品について、仏教の教義、教理と作品の表現形成のかかわり合い方、作品世界の人物や書き手の生きざまについての読みの方法を手がかりに解読。中世宗教文学の世界を探求する基本図書。

増基法師『いほぬし』注解

林 壽彦 著

8500円
本書は、平安中期の歌人で、三十六歌仙のひとり増基法師の歌集『いほぬし』(増基法師集)の注解。『いほぬし』の歌は、能因の歌集『玄々集』にも撰入しているが、増基法師その人については、ほとんど明らかにされていない。本書は、『いほぬし』の注解を通して、その謎に満ちた平安歌人増基法師の人物解明をも試みている。また、単なる語釈、歌釈、注釈だけでなく口語訳も併記し和歌文学のビギナーにも配慮。
行誉編『嚢鈔』の研究

小助川元太 著

6800円
本書は従来、事物の起源や語源・語義、仏教に関する事柄などに関する中世の百科辞書、古辞書として中世文学、国語学等の分野で引用されてきた『嚢鈔(あいのうしょう)』を、編者行誉の思想を表明する作品として考察。中世、室町時代の思想、文化、歴史を『嚢鈔』と編者行誉の側か明らかにしたもの。中世文学、国語学のみならず歴史学や思想、文化史を学ぶ人のための必読書。
蒲原タツエ媼の語る
843話


宮地武彦 著

21000円
本書は、佐賀県の蒲原タツエさんの語った843話を収載した民話集。843話という驚異的な話数と、「猿蟹合戦」「カチカチ山」等、ポピュラーな話ばかりでなく日本のアンデルセンと言われた小川未明を思わせる「赤い蝋燭」などもあり、一話一話の質が高くバラエティーに富んでいる。日本一の語り手である蒲原タツエさんの語りの世界を堪能できる一冊。
民間説話〈伝承〉の研究

松本孝三 著

8800円
本書は、フィールドワーク(民俗調査)を長年にわたり北陸や沖縄を基点に、日本各地を歩いた著者が、昔話、伝説をはじめとした、民間説話と伝承について考察したもの。昨今のようにテレビや本から知った昔話でなく、著者が、実際に村々をよく歩き、出会った古老たちから聞いた「家の宝」としての昔話世界が、生き生きと分かりやすく解説されている。これから昔話や伝説と言ったことばの世界を探求する人のための格好の入門書。
音声表現思想史の基礎的研究

清水眞澄 著

8800円
本書は、読経僧(経を読む僧)などをはじめとした、日本の古代から中世における読むことを専門とした人々の音声による表現、思想、歴史を探求した本邦初の書。具体的には音声(経読み)という研究領域の提示。音声(経読み)と人々の学問、信仰との関係性や、東アジアの政治と文化の中で音声(経読み)の思想が日本文化に与えた影響を解明する。日本の音声(経読み)文化を学習するための基本図書。
源氏物語の展望 
第一輯第二輯第三輯第四輯第五輯第六輯第七輯第八輯第九輯第十輯

森一郎・岩佐美代子・坂本共展 編

各輯 6800円
本書は日本文化に深い影響をあたえた『源氏物語』五十四帖に描かれる宮廷世界により添いながら至高の物語の本質に今一度向き合う論集。
真言系唱導説話の研究

藤井佐美 著

8000円
唱導説話の本義と仏教伝来以来の寺院の知識の情報源を解明し、教育機関としての役割と学僧の知識の源泉をさぐる。
国家と大衆芸能

安田宗生 著

7500円
日清・日露の戦争談を語った軍事講談師、美當一調の生涯と、戦役を語る講談、浪花節、浪曲を通して大衆への軍国教育をめざす内務省や軍部など、国家と大衆芸能との関わりを美當一調を中心として、歴史的に解説した本。
日本における外国昔話の受容と変容  
−和製グリムの世界−


久保華誉 著

7980円
明治以来、翻訳、口演童話等を通じて日本民話に溶かし込まれたグリム童話。グリム童話集の日本昔話への受容と、和製グリムとしての日本昔話へと変容するグリム童話集を考察。和製グリムの世界への案内書。グリム童話と日本の昔話との詳細な比較研究によって明らかにする。
越後瞽女唄集

板垣俊一 著

18000円
本書は、現在では生の三味線語りで聞くことの出来なくなった、大変貴重な、越後地方の瞽女(盲目の女性芸能者)の歌謡を集成したもの。研究編と資料編からなり、研究編では、越後瞽女の生活と芸能活動を描き出し、資料編では、最後の瞽女といわれる小林ハルと、杉本キクイ両媼の歌謡資料(祭文松坂、口説等)を500頁収載。口承文学、仏教文学、歌謡等を学ぶための必読書。
曽我物語の基層と風土

二本松康宏 著

7800円
『曽我物語』を、物語の舞台となった土地土地の景観、狩猟伝承を中心とした民俗文化や、御霊信仰といった在地の伝承を、著者が丹念にたどりながら読み解く。『曽我物語』の生成基層を支える原風景を民俗学的調査や歴史地理的検証によって明らかにする「環境文学」という新しい試みの書。
奈良絵本・絵巻の展開

石川透 著

7000円
室町末期から江戸前期に多く版行された色彩鮮やかな奈良絵を挿絵とし、物くさ太郎などの御伽草子を主な題材とした絵本「奈良絵本・絵巻」を、絵と物語の文化史から解明した前作『奈良絵本・絵巻の生成』の続編。特に「奈良絵本・絵巻」の女性制作者、居初つなを通して奈良絵本・絵巻研究の可能性に言及した問題作。
能楽演出の歴史的研究

岩崎雅彦 著

7980円
豊富な文献資料を駆使してはじめて明らかにされる能演出の全体像。作品の演出や役柄の扮装をとおして日本の伝統芸能、能の歴史についてかかれた本。能学習のための基本図書。
神語りの誕生

福田晃 著

9800円
折口学が説く「国文学の発生」の仮説を巫女、神女からの聞き取りや実地採訪調査から解明する。
古琉球をめぐる文学言説と資料学

池宮正治・小峯和明 編

15000円

薩摩藩による琉球侵攻から400年の今年、ヤマト(日本本土)で失われたものを沖縄で幻視する傾向にあった古代にかたよった琉球文学研究を越えて、古琉球、すなわち琉球王国時代(中世)の文学と、薩摩藩侵攻後の琉球(近世)の文学を、文学史、文化史、資料学の視点から探求したもの。具体的には、浄土僧袋中の記した『琉球神道記』、袋中著とされる『琉球往来』や、薩摩と琉球のいくさ物語『薩琉軍談』など「薩琉軍記」の諸本等の資料から見た琉球文学史。

室町戦国期の文芸とその展開

伊藤慎吾 著

8000円
浦島太郎、一寸法師などをはじめとする物語文芸である「お伽草子」について、その作品を読む、見る、語る、演じる、書く、写す、校合する、制作する、改作する、売買するといった作品をめぐる人間の営み(文化史)に注目し、鎌倉時代(中世)から江戸時代(近世)へと時代が変化する中、その過渡期的な室町戦国期において、いかに「お伽草子」が制作され、また受容されたのかについて考察したもの。「近世前期お伽草子年表」を収載し、興味深い「お伽草子」の文学史を一望。

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